【JeSU】第3回『eスポーツを活性化させるための方策に関する検討会』

12/10(火)に日本eスポーツ連合(以下、JeSU)の経済産業省との取り組みである、第3回『eスポーツを活性化させるための方策に関する検討会』が開催されましたのでその内容をレポートします。

 

■開催概要

日時:12月10日(火) 15:00〜17:00

場所:TKP神田ビジネスセンター 301

公式サイト:https://jesu.or.jp/discussion/

 

■『eスポーツを活性化させるための方策に関する検討会』とは?

検討会は以下の趣旨で行われています。

一般社団法人日本eスポーツ連合は、eスポーツの健全かつ多面的な発展に向けて、経済産業省とともに、周辺市場・産業への経済効果を含めた国内のeスポーツの市場規模の試算、諸外国のeスポーツの発展経緯等に関する調査分析、eスポーツの社会的意義に係る現状・課題・今後の展望等の整理・検討に取り組むことをお知らせいたします。

そこでJeSUでは、「令和元年度新コンテンツ創造環境整備事業(eスポーツに係る市場規模等調査分析事業)」として、委託者である経済産業省とともに「eスポーツを活性化させるための方策に関する検討会」を開催し、下記2点の取組を実施してまいります。

①周辺市場・産業への経済効果を含めた国内のeスポーツの市場規模の試算、海外主要国のeスポーツの発展の経緯等に関する調査・分析を行うこと
②eスポーツの社会的意義について国内の各種取組の現状、課題、今後の展望等を踏まえ整理・検討を行い、一定の示唆を得ること

■検討会のメンバーは?

以下委員名簿を参照ください。オブザーバーの関係各庁に加え、検討会に必要な各分野のプロフェッショナルが集まっています。

https://jesu.or.jp/wp-content/uploads/2019/09/01_meibo_vol3.pdf

 

■議題は?

検討会は全5回で構成されています。

本検討の趣旨である①「市場規模の算出・目標設定」とともに、②「市場成長に向けた提言、並びに社会的意義に向けた提言」を整理し、最終的には実行主体となる関係官庁や産業界に提言をしていくという、重要な検討会になります。

今回第3回目の議題は以下です。

■第3回目議題

  1.  長期市場規模目標の設定
  2.  市場成長に向けた提言
  3.  社会的意義に関する討議テーマの確認

 

■第3回で使用した主な資料

JeSU公式サイトの以下PDFを参照ください。

https://jesu.or.jp/wp-content/uploads/2019/09/04_condition_vol3.pdf

 

以下各議題に対して記載します。

■各議題の詳細

1.長期市場規模目標の設定

2018年の日本eスポーツ市場規模は44億ですが、当検討会ではeスポーツ先進国のファン比率や市場規模、並びに日本国内の他のスポーツの市場規模などを参考に、規模の妥当性や予測を含め市場規模目標を設定しているところです。またその目標が5年後なのか10年後になるのか、その辺りもあわせて検討が行われています。

資料によると直接市場規模目標は600-700億円となっていますが、検討会の方向性としては直接市場規模700-800億円、期間は5-10年の間で着地するのではと思われます。(※具体的な数字は今後の検討会でJeSUから公表されます)

以下に比較参考情報を添付します。仮に700-800億円の着地となった場合、市場規模としては他のプロスポーツ市場と比較すると、JリーグとBリーグの間になります。ゴルフやテニスなどの個人競技との比較も今後行われると思われます。

■参考情報

*未来の数字はJeSU事務局からの提案ロジックに基づく暫定数字

(出典:JeSU公式サイト「長期市場目標・市場成長に向けた提言・社会的意義の議題について」)

 

2.市場成長に向けた提言

成長に向けた方向性案は以下の5つです。

  1. ゲームの魅力向上
  2. イベントの魅力向上
  3. 選手の経済的地位向上
  4. チーム/選手によるファン獲得/コア化
  5. 法制度/ルール対応ハードルの引下

■具体的な提言内容(案)

(出典:JeSU公式サイト「長期市場目標・市場成長に向けた提言・社会的意義の議題について」)

eスポーツ先進国の事例(韓国のeスポーツ施設や地方政府による国際大会の誘致など)をもとに闊達なディスカッションが行われました。上記提言に加え、今後新たな提言が追加されていきます。

これらの提言は最終的には関係官庁や産業界に提言をしていくという、流れになります。E.法制度/ルール対応のハードル引き下げに関しては、eスポーツ産業発展速度に大きく影響する規制緩和に繋がる重要な部分ですので今後も注目です。

 

3.社会的意義に関する討議テーマの確認

社会的意義に関する討議ゲーマは以下です。

  1. 国民の健全育成・心身の両面にわたる健康の保持増進
  2. 地域における連帯感の醸成
  3. 国際的な友好と親善

本テーマもeスポーツ先進国の事例をもとにディスカッションが行われました。

■具体的な討議内容

(出典:JeSU公式サイト「長期市場目標・市場成長に向けた提言・社会的意義の議題について」)

本テーマは次回検討会で集中討議されますが、今回の討議でも「国内プロチームに所属する外国人選手のビザ取得時のゲームタイトルによる差異(LoLやPUBGは取り易いなど)」や「障害者が使えるゲーミングデバイス(コントローラー)などが、一部の大会でNGになったりするケースがある。(※大会によりPS4オフィシャルのコントローラーのみOKなどのルールがあるが、障害者に対してはデバイスフリーにするなど個別ルールを設けるなど要検討)」など、興味深い内容が討議されておりました。

 

■次回開催日

第4回は以下日程で開催です。

日時:1月15日(水) 13:00〜15:00

場所:東京証券会館(〒103-0025 東京都中央区日本橋茅場町1丁目5−8)

 

以上、今後も注目の検討会です。

e-Sports TODAY編集部

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