- 2019-12-10
- ゲーム, プレイヤー/ストリーマー
こんにちわ。
先日12/5(木)にストリートファイターシリーズのプロゲーマー【ときど選手】が新著書を発売しました。
その翌日12/6(金)で池袋三省堂にてサイン本お渡し会がありましたので、足を運んできました。
目次
■サインお渡し会
■内容は?
ときど選手が東大大学院を中退し、プロゲーマーになってから4年経った2013年頃、まったくといっていいほど勝てなくなってしまった話から始まります。その後長いスランプに陥りますが、努力の仕方をゼロから見直し、取り組みを変えていき2017年にはEVOを優勝するなど復活を遂げます。
本書ではスランプまでの努力の仕方を「努力1.0」、スランプ後の努力の仕方を「努力2.0」として、努力1.0と2.0の取り組み方や考え方などが書かれています。
■感想
プロアスリートとしては勿論ですが、内容的にビジネス書としても役立つ内容とと思われます。とくに努力の仕方やメンタルコントロールなどはオリンピック選手でも有用な内容と思料。極度のめんどくさがりという意外な一面が書かれてますが、自分が動く仕組みではなく仕組みに動かされるようにする、など細かい「努力の仕方」が詰まってました。ここまでやれることがすごいですが、逆にここまでやれれば清々しいです。筆者自身の間違った取り組みや考え方は、すぐにでも改善し取り組める内容がかかれてあったので、本書を参考に活かしていきたい。
■筆者がメモしたポイント
目から鱗の内容が多いですが、筆者がメモ(ドッグイヤー)したポイントをご紹介します。
■第1章 タイトル:「負け」の中に答えがある
・2項「負け試合」には全てが詰まってる
「殴られなきゃわからない、そういうタイプです」 → 意外な一面でした
・5項 1割打者でいい。とにかく打席に多く立て
「精神に耐えるだけの精神の筋肉がつくわけです」
→とにかくたくさん打席にたって「精神の筋肉」をつけることの重要性
■第2章 タイトル:「負け」の中に答えがある
・6項 初心者は「ゲームの本質」を知っている
「僕がプロゲーマーとしてやらなければいけない仕事は、勝つことだけではありません。画面を通じて対戦の面白さを知ってもらうことです」
→初心者にゲームを教える中で学んだ話。
■第3章タイトル:心に「負荷をかけない」【メンタルの法則】
・12項 心のエネルギーをなるべく節約する。
「心のエネルギーは無限でない」「時間や労働と同じで有限のリソース」「心も有限のリソース」
→精神的なものを有機的に表現している部分が理解しやすく刺さりました。有限で貴重な「心のエネルギー」をなるべく大切に使うことが重要。
■第4章タイトル:頑張りは「いらない」【継続の法則】
・17項 格下の相手とでも「挑戦者モード」で戦え
→格下の相手と対戦するときのメンタルモードの話
・21項「一点集中主義」でいく
→マルチプレイヤーからの脱却した話
■第5章 嫌なことは「やらない」【Whyの法則】
・24項 「違和感」があるならやらない
→ ときど選手が大学院になんとなく進学して大失敗した話から、一度立ち止まってみることの重要性がかかれています
■第6章「自分史上最強」になる
・28項「なにが正解か」ではなく「どうなりたいか」
「自分が向かうべき方向はどこなのか」迷いたどり着いた答え。「僕がたどり着いたのは「ときどを通して『格闘ゲームっていいもんだな』と伝えたい」
・32項 僕にとっての「超えるべき人」 (=ウメハラ選手)
一部記載を抜粋
「ウメさんとは全く逆の存在で、僕は学校の勉強とゲームを両立しながら生きてきました。一方、ウメさんは違います。彼は性格的にどうしても、世の中が求める現実と折り合えなかった人です。だからこそ、せめてゲームだけはと一途に思い、誰よりもそれを深く追及するスタイルで人生を切り開いてきました」
「僕は、自らの意思で格闘ゲームを選んだ。他の誰でもない自分の人生を、自分のやり方で使い尽くすしかない」
→ 「勝ち続ける意志力」(梅原氏著)や「東大卒プロゲーマー」(ときど著)を読んだときの記憶がよみがえり涙しました。意外とここ好きです。
■思い出
筆者はTOPANGAリーグを第1回から視聴しているのですが、ときど選手はEVO2013は準優勝だったものの、それ以降「ときど式」が通用しなくなり成績が芳しくなくなります。当時のTOPANGAリーグも全国から強豪が増え、Aリーグに加えBリーグが新設されましたが、ときど選手はBリーグ落ちしました。当時ニコニコ原宿などでTOPANGAリーグのオフライン試合があり観戦にいき、のんきにときど選手にサインを貰ったりしていたのですが、その時点でスランプに陥っていたのが本書でわかりました。努力の仕方が悪かったと。またEVO2013当時はソウルキャリバー、マブカプ、ストクロなどマルチプレイヤーとして複数タイトルに出場していたものの、そこからマルチでの出場が少なくなりますが、その理由も明確に書かれていました。そしてメインのストリートファイターシリーズで勝てなくなったことから「選択と集中」を行ったと。
それから4年。EVO2017で優勝を果たします。TOP8前にはpunk選手にルーザーズに落とされるものの、決勝ではルーザーズからpunk選手を破ります。特に印象的だったのは、決勝前日はpunk選手に垂直斬空波動拳を読まれて着地狩りされていたのを、決勝では垂直中脚に変えて対策した点で、そこからスタンをとり瞬極殺を決めるシーンです。またこの試合は何度も見返し、なんども涙しました。それほど感動しました。その感動に至る努力が本書に載っておりました。私はこの試合が起業のきっかけになりました。
■最後に
今週末12/14-16にカプコンプロツアー2019のファイナルである「カプコンカップ2019」が開催されます。日本から応援しようと思いますが、本書を読むとさらに楽しめるのではと思います!!
今回は以上です。
e-Sports TODAY編集部